女王ヴィクトリア 愛に生きる S1 E4 "The Clockwork Prince" 「運命の再会」 の感想

イギリスでの放送日 4 September 2016
日本での放送日時 2017年8月20日(日) 23:00-23:50放送

さあ、アルバート、トム・ヒューズの登場だ。
トム・ヒューズはジェナ・コールマンの現在の恋人。
だから今エピソードはリアルカップルが馴れ合う回。
それだけの回。
それで視聴者も満足する。
ジェナ・コールマンのリアルな惚け顔を堪能できるから。

トム・ヒューズの作品

ネットフリックスの『アイ・アム・ソルジャー SAS英国特殊部隊』を観た。
トムが演じるのは主人公のミッキー。
クールなソルジャーをうまく演じている。
イケメンなだけではない。
サバイバル訓練で焚き火を囲む場面。
冷静なミッキーが普通の若者っぽくなる。
このあたり巧みだ。

この作品の脚本は一本調子だ。
脚本のロニー・トンプソンに力量が足らない印象。
テロップの多用で誤魔化している。
最初のパブの場面はわりと好きなのだけど、クライマックスの襲撃はまるで物足りない。
『ライン・オブ・デューティ』の最初と比べると差は歴然としている。
全体として平板な作品をトム・ヒューズの演技が救っているといえる。

なお『ライン・オブ・デューティ』の主演のマーティン・コムストンは『女王ヴィクトリア 愛に生きる』のシーズン2に出演している。

SAS特殊部隊について余談が長すぎた。

トム・ヒューズの身長

身長185cm。
一方ジェナ・コールマンの身長は第1話の感想に書いたとおり、5フィート2インチ。
157.5cm。
身長差は27.5cmに及ぶ。
ジェナの足元に台を置いているのかな?という場面があった。
おおっと、人の背丈について深く掘り下げるのは好ましくない。
この話題はこれくらいでやめておこう。

タイトル

"The Clockwork Prince"。時計仕掛けの王子。
まるでスタンドの名前だ。
アルバートはゼンマイ仕掛けのように、ぎくしゃくとしている。
言葉もたどたどしい。

そして時計のように信頼できる。
裏表がない。
さらに切手を偉大な発明と認識したように賢明だ。

ヴィクトリア

ヴィクトリアはアルバートの彼の容姿に惹かれる。
と思ったら、態度と無遠慮な言葉に腹を立てる。
この反復でヴィクトリアはアルバートに魅せられていく。
一方アルバートもヴィクトリアに同様のプロセスで魅せられていく。

ヴィクトリアはウィンザーの森でアルバートと遊ぶ。
女王としての日常を忘れて。
そこには『ドクター・フー』のクララ・オズワルドの面影が。

ヴィクトリアとアルバート

彼らは世界で最も豊かなカップルだ。
だが、彼らのたどる道は平坦ではない。
民衆は権利を求める。
そしてヴィクトリアのファミリーの前にはある男が立ちはだかる。
ヴィクトリアより1年前にプロイセン王国の西の端で生まれた男。
そう、カール・マルクスだ。
彼と弟子たちの「持たざる人々が財産持ちから権力を奪い、工場やインフラ、天然資源を公共のものとすれば、世の中は良くなる」という考えが世界を震撼させることになる。

切手

切手が登場。
近代郵便制度の改革者ローランド・ヒルも登場。
この時代にこのような精巧な印刷が可能とは。
人間の発明とは驚くべきものだ。


議会

このドラマの秀逸なところはヴィクトリアが聖人君子ではないことだ。
メルバーン子爵によると、彼女は議会を「うるさい」場所として好んでいない。
これによって、われわれはヴィクトリアを等身大の人物として認識する。
そして、君主制の危なさも認識する。
『ザ・クラウン』で描かれた真面目なエリザベス2世の偉大さも。

第一次アフガン戦争

シャーロック・ホームズのワトソン博士が負傷したのは第二次アフガン戦争(1878-1880)。
戦況報告を聞かずに、メルバーン子爵をウィンザーへと連れ出したのは、ヴィクトリアらしい。

年表

1819年5月24日 ヴィクトリア・アレクサンドリーナ生まれる。
同年 8月26日 アルバート生まれる。
1836年5月 ベルギー国王レオポルド1世、アルバートを連れてロンドンへ行く。ヴィクトリアはアルバートと会う。
1837年6月20日 ウィリアム4世死去。ヴィクトリア即位。
1938年6月28日 ヴィクトリア戴冠式。
1939年10月15日 ヴィクトリア、アルバートに求婚

ヘアウッドハウス

『女王ヴィクトリア 愛に生きる 』の衣装はリーズ近郊のカントリーハウス、ヘアウッドで展示会が開催されている。
ここはこのドラマの撮影場所でもある。

マーガレット・クルーニー演じるサザランド公爵夫人ハリエットもヘアウッドを訪問。
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ヨークシャー。『ダウントン・アビー』や『ハッピーバレー』の舞台。
ここは数年前ツール・ド・フランスのスタート地点でもある。
ウィリアムとキャサリンのケンブリッジ公爵夫妻、ヘンリー王子がテープを切った。

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