「我々は人類の半分。我々を貴方は阻止できない」
We’re excited to announce that SUFFRAGETTE will now be released in UK cinemas on Monday 12th October. To mark this, our...
Posted by Suffragette on 2015年8月4日
サラフジェット(仮題) Suffragette は19世紀から20世紀にかけての英国での女性参政権を求める闘争を描いた映画。
『ダウントン・アビー』を見た方は、3女のシビルが女性参政権について、繰り返し話していたのを覚えているかもしれない。『サフラジェット』は『ダウントン・アビー』の第1シーズンとほぼ同じ時期を舞台にしている。
そしてキャスト。
キャリー、ヘレナ、メリル、アンヌ=マリー、ロモーラ・・・芸達者な女優さんたちが揃っている。
さらに実際の騒乱は色々面倒だけど、騒乱を描いた映画は好きだ。
わくわくする。
そして権利の拡大は重要だ。権利がない状況では人は意欲や快活さを失う。
政治家や官僚、様々な公的機関への監視能力が低下する。
それは社会自体を衰退へと導くものだ。
どこかの国のように。
内容は史実からインスパイアされたものらしい。
キャスト
キャリー・マリガン Carey Mulligan ・・・ モード・ワッツ Maud Watts 役『プライドと偏見』のキティ。
Carey Mulligan is Maud Watts "We’re half the human race, you can’t stop us all”
Posted by Suffragette on 2015年9月23日
ヘレナ・ボナム=カーター Helena Bonham Carter ・・・ Edith Ellyn 役
『レ・ミゼラブル』のテナルディエ夫人。
メリル・ストリープ Meryl Streep ・・・ エメリン・パンクハースト Emmeline Pankhurst 役
『ホロコースト -戦争と家族-』のインガ。
ナタリー・プレス Natalie Press ・・・ エミリー Emily Davison 役
『マイ・サマー・オブ・ラブ』のモナ。
アンヌ=マリー・ダフ Anne-Marie Duff ・・・ ヴァイオレット・ミラー Violet Miller 役
ジェームズ・マカヴォイの奥さん。『シェイムレス』UK版で共演し、その後結婚。
ロモーラ・ガライ Romola Garai ・・・ Alice Haughton 役
『つぐない』のブライオニー・タリス(18歳時)。
ブレンダン・グリーソン Brendan Gleeson ・・・ Steed 役
ベン・ウィショー Ben Whishaw ・・・ Sonny Watts 役
『ザ・ホロウ・クラウン』のリチャード2世。
サミュエル・ウェスト Samuel West ・・・ Benedict 役
エイドリアン・シラー Adrian Schiller ・・・ David Lloyd George 役
ロイドジョージ元首相(在任期間1916-1922)。
空白後に史実とのすりあわせ&ネタバレ
(映画の山場のひとつについて言及しているので注意)
ナタリー・プレスの演じるエミリー・デイヴィソン Emily Davison 。
彼女に何があったかについては『ダウントン・アビー』の第1シーズン第6エピソードの冒頭で言及がある。
シビルが参政権拡大論者の演説に聞き惚れている場面だ。
エプソム競馬場でのジョージ5世の競走馬アンマーとの接触は1913年実際にあった事件。
エミリーは4日後に病院で亡くなった。以下はその動画。5分51秒から。
101years ago today Suffragette Emily Davison was trampled by the King's horse at Epsom Derby,astonishing footage here http://t.co/4iEQxekgrg
— SUFFRAGETTE (@SuffragetteFilm) 2014, 6月 4
ヘレナ・ボーナム=カーター演じる Edith Ellyn 。史実ではEdith New 。史上初の暴力的な女性参政権活動を行った人。ダウニング街10番地を襲撃している。わお。史実のインスパイアだから、この場面はないかもしれないけど、ヘレナは映画でのこの役をノリノリで演じているだろう(笑)。
さらにヘレナはイギリスのアスキス元首相(在任期間1908-1916)の曾孫だ。アスキスの総理大臣としての任期はこの映画の女性参政権活動と重なっている。
メリル・ストリープ演じる Emmeline Pankhurst エメリン・パンクハースト はパンクハースト夫人として有名。彼女の活動は爆弾闘争を含んでいた。メリルは嬉々としてこの役を受けたのかもしれないね。
イギリスでの男子女子含めた普通選挙の拡大とその経済的効果の全体像の把握には、ダロン・アセグモルの『国家はなぜ衰退するのか』の第11章好循環がわかりやすい。
女性参政権活動については詳しく記述されていないのが残念だけど。
サフラジェットについての彼女たちによって記述された資料は少ない。
彼女たちの多くは文盲であり、記録を残すだけの生活的な余裕はなかった。
キャリー、赤ちゃんおめでとう!
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