AMAZONプライム/HBO ミルドレッド・ピアース パート1の感想 大恐慌

ケイト・ウィンスレットは上手い。
ケーキ作り、パイ作り、夫への苛立ちと爆発、やたら頭の切れる親友(演じるのはメリッサ・レオ)との語らい、そしてこの回のメインイベントである大恐慌下での職探しの悲しみ、バスでの移動。
たっぷり堪能した。

そして、ケイト・ウィンスレット演じるタイタニックのローズはなぜ物足りないのだろうと思った。
おそらく脚本が原因だろう。ありふれた冒険を求めるお嬢様キャラクター。さすがのケイト・ウィンスレットもその演技力を活かせない。
そしてタイタニックは1997年公開だから20年過ぎてるのにショック。

モーガン・ターナー Morgan Turner

娘のヴェーダを演じるモーガン・ターナー Morgan Turnerは1999年4月29日生まれの現在18才。
『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』でカレン・ギラン演じるルビーのリアルでの姿、マーサ・カプリーを演じている。
今後の注目株だ。
彼女はwikipediaの英語版にページがない。
これはこのドラマに理由があるのだろうか。
ヴェーダはとても特殊な役だ。彼女の言動はひとつひとつ今後の暗雲を感じさせる。
嫌なキャラクターを演じた俳優に対し、非難を繰り返す愚かな人々がいる。
このような非難を避けるために、wikipediaの項目がないのかもしれない。

副題

幸せの代償。
これは要らない副題だ。
このドラマは先が読めないのが最大の魅力だ。
そのスリリングさを損なっている。

大恐慌

このドラマの背景は大恐慌だ。
ある銀行が倒産する。
人々は疑心暗鬼になる。
うちが預金している銀行もつぶれるのではないか。
人々は預金をおろそうと銀行へ殺到する。
銀行は人々から預かったお金を企業や他の人に貸していることによって、利子を得ている。
だからすぐに預金を返すことはできない。
銀行を閉鎖する。
銀行が閉鎖すると、運転資金を借りていた企業や商店が困る。
企業は従業員に給料を払えなくなる。商店は仕入れができなくなる。
このように経済全体が悪化する。
銀行だけではなくて、企業の倒産、個人の破産が相次ぐことになる。
大変な惨禍だ。

では農家は大丈夫?
農家は作物を売ることによって生計を立てている。
問題は作物の価格だ。
企業の倒産、個人の破産が相次ぐから、人々は消費を抑える。
だから農家も安泰ではない。
農家は銀行から金を借りて、トラクターなどを購入していた。
その返済ができなくなる。
農家も倒産することになる。
スタインベックの『怒りの葡萄』のような農家のカルフォルニアへの大移動が起きることになる。

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