BBC: ザ・ラスト・キングダム / The Last Kingdom: 8世紀、ヴァイキングのイングランド侵攻


9世紀のイングランドが舞台。
ヴィンランド・サガより150年ほど前の時代。
原作はバーナード・コーンウェルの『Saxon Stories』。
バーナード・コーンウェルは『炎の英雄 シャープ』『スターバッククロニクル』の作者。
戦争小説の名手だ。
日本の作家で例えると佐藤大輔にもっとも近い。
だからドラマでの戦闘の描写も期待できる。

キャスト

Alexander Dreymon ・・・ Uhtred of Bebbanburg
1983年生まれ。
ヴァンパイアロマンス『Blood Ransom』で注目される。
ウートレッドの領地であるBebbanburgは現在のドイツ語風。
サクソン人がかの地からやってきたことがよくわかる。


ルトガー・ハウアー Rutger Hauer ・・・ Ravn
『ブレードランナー』『グレートウォリアーズ』『ヒッチャー』
David Dawson ・・・ アルフレッド大王 King Alfred the Great
『The Road to Coronation Street』

マシュー・マクファディン Matthew Macfadyen ・・・ Lord Uhtred
『プライドと偏見』でキーラ・ナイトレイの相手を演じた。

ジェイソン・フレミング Jason Flemyng ・・・ King Edmund
『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』『スナッチ』

Alec Newman ・・・ King Aethelred

エミリー・コックス Emily Cox ・・・ Brida
Ian Hart ・・・ Beocca


チャーリー・マーフィー・・・Queen Iseult
『ハッピーバレー』のアン。『ベルファスト71』













ヴァイキングの海上移動の機動性、突如島や半島の影から出現する、は良く表現できていた。
服装が地味。華美でないのが良い。
洗礼の場面も良かった。
窪地に伏兵を置いて敵勢を奇襲するのはバーナード・コーンウェルが炎の英雄シャープシリーズの原作で時々使用した戦術。

ウェセックス王国とアルフレッド大王 

『ラスト・キングダム』は良いドラマだ。
ただし問題点も多い。
ウェセックス?どこ?アルフレッド大王?誰? 
ヴァイキングはヴィンランド・サガでわかるけど・・・。
主にアルフレッド大王の功績を確認しよう。

問題は彼が単なる本好きの王のように見えることだ。
大王を演じるデービッド・ドーソン David Dawsonは『ピーキー・ブラインダーズ』の第一シーズンで会計士を演じたように、ガリな知識人役が似合う。
つまらない記録オタ宗教ヲタのように見えてしまう。

要は文化的な集積は政治的な地位を高めるということだ。
清潔でデザインの良い服を着た人物とよれよれの服の人物。
どちらを信じるか。
『オペラ座の怪人』でファントムはラウールをファッションの奴隷め!と罵るが、結局勝利したのはラウールだ。
文化的集積は重要なのだ。

アルフレッド大王のさまざまな事業により、ウェセックス王国の地位は向上した。
これがイングランドの元となる。

ネットフリックスはためになる。
複合的な視点でコンテンツを楽しむことが可能になる。
ヴィンランド・サガもラストキングダムを視聴した後ではより楽しむことができる。

↓原作

↓原作の第10巻。ドラマのシーズン1は1巻と2巻がベース。
遠大なキャンペーンだ。


シーズン4の制作が決定している。
シーズン3は眼福な場面がなかった。はたしてシーズン4では?

1 件のコメント:

  1. シーズン1は大規模な合戦、シーズン2は城攻め
    それぞれ特色があってよい

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